映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

木下恵介監督「夕やけ雲」2535本目

貧しい戦後の日本の街並みが、懐かしいような気がして(生まれる前だけど)ずっと見ていたい。とても美しく思えて。

賢くてけなげな、小さい妹は菊沖典子という子役。映画はこれしかKINENOTEに記録がありません。どんな大人になったんだろうな。主役の少年を演じた田中晋二も、大人になったら役者をやめたようです。

夢で胸がいっぱいになっていたけど、全部諦めて家族のために生きることにする。彼らには逆に、誰からも顧みられない孤独はわからないんじゃないか、とも思う。家族のために不幸を引き受けることって本当に不幸なんだろうか?我慢の果てに希望が見えてたんじゃないか?…なんていうほど、楽だったり楽しかったりする人は少ないだろうけどね。

木下惠介生誕100年「夕やけ雲」 [DVD]

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  • 発売日: 2012/09/26
  • メディア: DVD