久しぶりに「AKIRA」が見たかったけど全部レンタル中だったので、こっちから。
まじめに見てても、ふっと気がそれてしまうところがある。だいたいずっとハイテンションで進行して、緩急のつけ方がうまくない。こんなに素晴らしい映像、19世紀だしロンドンだしスチーム・パンクだし、男の子を高揚させるものがこれでもかと詰まってるのに。…それは、この世界を愛しすぎる人たちが愛をこめすぎたからか。暴論を承知でいうと、この映画も川村元気がプロデュースしたら、全世界で100億円くらい稼ぎだしたんじゃないか。足りないのは、通しで見たときの”面白さ”を客観的に見る目だったんだと思う。幸運な偶然が全編で1000回くらいありそうな脚本も、見る人を選んでしまう。
キャスティングは、主役の男の子が鈴木杏、女の子が小西真奈美という二人は大変良いんだけど、ほかは全部声優として確立した人にして脇をしっかり固めたほうがよかった。特にロイドおじいさんは、声と絵のテンションが違いすぎるんだよなぁ。
真鍮っぽい金属の質感。電子じゃなくメカで動く機械式機械の美しさ。なんか記憶にあるのは、昔よくやったアドベンチャーゲームに、だいたいどれも1つくらいこういう「機械の世界」があったからか。
しかしこのスチームボール、原子力で動いてるとしか思えない。
ハウルの動くスチーム城…。