ファッション系のドキュメンタリーは好きだなぁ。すばらしく美しいものと、美に取りつかれた人たちが繰り広げる非現実的な世界を垣間見ることができて。(ファッション=非現実だと思ってユニクロとか着て暮らしてる私ですが)
マノロ・ブラニクってなんとなく聞いたことがあるくらいで、靴といえばフェラガモかルブタンくらいしか知らなかった。このドキュメンタリーを見て、履けるものなら履いてみたいなぁと思う。妖精が履く靴みたいに優美で繊細だけど、歩きやすいと答えてるモデルもいた。外反母趾のひどい私には履けないかもしれないけど…。
人当たりが良いけど人付き合いに一切妥協できない孤独な人だと、自分でも言ってる。性について語っている内容からすると「アセクシャル」なのかもしれないと思う。孤独は不幸なことだけど、他にも不幸なことはある。彼は自分が持たないものを羨んだりするより自分の持っているものを愛でて自分の世界に浸り続けようとしている。映画の中で「彼は唯一無二のデザイナーだ」と言ってる人がいた。マノロ・ブラニクっていうブランドは、彼を失ったら新しいデザイナーを雇ってブランドを維持したりしないんじゃないかな。膨大な数のデザインの靴が既に出ているから、50年や100年はそれを作って売り続ければいい気がするけど、それじゃダメなのかな…。
お金があったらどこまで旅行できるか考える人生だったけど、自分や自分の周囲のものを、美しくする対象として考え始めてみようかと思ったりする(30年前にそう思えよ、って言われそうだけど)今日このごろ…。
20-21世紀の偉大なる3人のスペイン人の一人なんですって。(ロンドンとNYにしか店はないけど)残りの二人は、ピカソとペドロ・アルモドバルらしい!