映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

菅原比呂志 監督「ぼくらの七日間戦争」2671本目

テレビでやってたので録画して見てみた。

1988年の作品。そろそろ平成に差し掛かって、もう昭和の匂いはない時代に宮沢りえは現れたと思ってたのに、学校ではまだ体罰がふつうだし、モルタル塗装の古びた校舎が古さを感じさせます。

宮沢りえと賀来千香子の輝くような美しさは、映画にしてくれといてよかったとため息が出ます。彼女たちのこのときの姿をずっと見られるというのはすごいことだ。

これ角川なんですね。最初はふつうの学園ものみたいだけど、だんだん「戦国自衛隊」みたいなとんでもない成り行きになっていくところがまさに。(もっと前に薬師丸ひろ子が機関銃ぶっぱなす映画もありましたね) 原作も売れたんだろうな~。今なら屈折した主人公が出てくるアニメみたいに、この年頃の子たちに勇気を与えて、うっぷんを一時的にしろスッキリさせたのでしょう。戦車まで出てきますからん。

今の先生方は、私の世代の人たちが校長とか教頭とかやってる世代だから、厳しい校則をよしとする先生ってもう少ないはず。2019年にアニメ化されたときのストーリーは、その辺かなり設定を変えたんだろうなと思います。

ぼくらの七日間戦争

ぼくらの七日間戦争

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video