ファスビンダー監督やヘルツォーク監督の作品を探しあさって見たのは去年か。そのときにこの作品もTSUTAYAの宅配レンタルで見つけてずっと予約を入れていてたんだけど、やっと届いた。TSUTAYAのサイトでこの在庫枚数を見たら、この1枚だけらしい。少な!でもすごくレアなものを手にしたような不思議な感慨。KINENOTEで感想を書いた人は4人だけでそのうち3人はレンタルDVD。同じDVDをめぐりめぐって見てる人がいるとしたら、それも不思議な感慨だ。
それにしてもキンスキー。このドキュメンタリーでは若い頃の戦争映画での映像も見られるんだけど、あれは印象に残るな。
芸術は爆発なんだな。監督やキンスキーにとっては。「フィッツカラルド」
をミック・ジャガーで撮ろうとしていたときのテスト映像みたいなのがこのドキュメンタリーの中に少し入ってるんだけど、あのミックジャガーにして、キンスキーの迫力の10分の1もなかった。画面に力を与えるために自分を使い倒したけど、本当は森の生き物も怖がる小心者だったキンスキー。だけどあんな映画を撮るヘルツォーク監督のほうがフィッツカラルドなのだ。
そういう時代を経たあとにヴィム・ヴェンダースみたいな監督が出てきたのかな。
キンスキーがポエトリーリーディングみたいな舞台で、極端に汚いものを羅列する映像が冒頭とかにあったんだけど、あそこまでいくとかえって美しいように思えました。