映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

白石和彌 監督「ひとよ」2645本目

重いテーマです。実際どうなんだろう。

「誰も守ってくれない」では、犯罪被疑者の家族は警察のアドバイスですぐに改名して転居してた。たまたま被疑者の近くに住んでる人たちに共通点は特にないはずだけど、どこに住んでいても周囲の人たちは同じように家族まで攻撃するんだ。あーいうのって本当に嫌だ… 心の中に何があっても、人を傷つけなくてもいいでしょうに。私は心の中にモヤモヤやドロドロがあっても外に出さないでいい子にしている方なので、むき出しの悪意には耐性がない。

でも、心の中にあることをぶちまけたりできる人のほうが強いのかな。怒鳴り合っても愛情を確信できる家族のほうが強いのかな…。いい歳になっても難しくてよくわからない。

ペドロ・アルモドバル監督の映画みたいに単純に悪者として滅ぼされたお父さんの名誉回復はないんだろうか、母の回想がそれを物語っているんだろうか。

どうしても、絶対にいい人も絶対に悪い人もいないように思えて、いい子ちゃんっぽくて嘘くさいけど、人間みんなどこかは同じだと思いたいんですよね…。

ひとよ

ひとよ

  • 発売日: 2020/06/24
  • メディア: Prime Video