映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

岩井澤健治 「音楽」2656本目

私はこういう映画が好きだし、こういう映画を作る人たちが好きだし、こういう映画が好きな人たちが好きだ。(こういう映画が嫌いな人の中にも、好きな人はたくさんいるけど)

楽器をやったことがある人は全員、こういう「全く弾けない状態で生の楽器を鳴らしてみたときの感動」を経験してるはず。

音楽というのはこういうものなのだ。「アマデウス」は天才を取り上げた映画だけど、ボンクラでも音痴でも古武術の曲なら演奏できる。そうなったら上手も下手もなくて、違いは熱量だけだ。下手なのにステージに上がらなきゃいけないなんて恥だ、と感じていた高校生の自分を叱ってやりたい。

フォークグループ古美術の森田が最初にやってた四畳半フォークは、3万枚のレコードライブラリーにしてあの音楽性か!と思ったけど、街角で彼らがティラノザウルス・レックスからT.REXに変貌した瞬間を見た。

アヤのボーカルが聞けなかったのがちょっと残念、古武術のあの曲?に合わせられるもんなら合わせてみてほしかった(笑)。

音楽もとても良いので、映画館で見られてよかったです。