私は素人だけど「日経アーキテクチュア」を購読してたこともあるくらい建築が好きなので、冒頭からこの何でも完璧に揃った機能的アパートにぽーっとなってしまいます。ベルリンの「ヴァイセ・シュタット」みたいで。でも監督が監督なのでこのあとの展開は覚悟しつつ。
素敵な宣伝に惑わされて訪ねて来た見込み顧客を案内するスマートな営業。一方でこの「孤島に建っている一つの町」といってもいい建物の中で猟奇殺人やら変態行為やらが行われています。その中でナマコのような「寄生虫」が増殖していきますが、襲われる意人たちはあまり本気で戦わずにわりと安易に餌食になったりするあたり、かなり進行に無理がありますが、いいんです主役はナマコだから。
ナマコに魅入られた人間たちはすっかりオバカになって、まだナマコ人間になっていない人間を見つけ次第、老若男女問わず襲い掛かります。ゾンビか?
タイトルのShiversはシーバーという異生物の名前ではなくて「震え」「悪寒」ですね。あんまり内容からピンとこないタイトルのような気がして、今後作られる、もっと悪寒を感じさせる映画にとっといたほうがよかったんじゃないかと思いました。