映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

モーガン・スパーロック監督「スーパーサイズ・ミー:ホーリーチキン!」2750本目(KINENOTE未登録)

2002年に作られた前作はKINENOTEに載ってるけど、2019年制作のこの作品は載ってません。USでは映画館で上映されたあと、なんとYouTubeの無料サービス映画として公開されたとのこと。(日本は対象地域外になってます)私はAmazon Primeで見ました。

前作がマクドナルドハンバーガー、この作品がチキンとくれば、ケンタッキーに行ったのかと思ったら、冒頭から「スパーロックがチキンのレストランを開くらしい」ときた。まさか!

そもそもチキンサンドのチェーン店がアメリカにこんなに何種類もあるなんて知らなかった。ヘルシーなイメージがあるのかな。日本でいえば唐揚げチェーンって感じかしら。グリルチキンサンドのほうがヘルシーだけど、売れてるのはフライドチキンサンド。→「グリルド・クリスピー・サンド」という名の、フライドチキンに筆で焦げ目を描いたやつに、野菜をのっけたサンドイッチ。

皮肉の塊って感じですね。こういう店が東京にオープンしたら、つい行っちゃうね、私なら。日本の客は絵を描いただけの「焦げ目」には騙されないと思うけど、なんと店頭でネタバレしてる。マジで!ヘルシーなものを期待してきた客はみんな、嫌な顔でブロイラーのサンドイッチをもそもそ食べたり、残したり。

めちゃくちゃ皮肉たっぷりの変なチキンのロゴ、「健康ハロー」(イメージアップ)しまくり、グリーンの壁に自然っぽい手描きフォントで「壁の色は健康っぽく見せるためで意味はありません」って書いてある…。面白い。面白すぎるこの人。こういうユーモアのセンスってフランスの風刺新聞ともつながる。日本でいえばビートたけしくらいかな。怒る人も多そう。アメリカにもあるけど日本のほうが食に対する執着が強い人の割合が圧倒的に多そう(料理教室通ったりするやつ)なので、やっぱり国産で近くの農家が作ってる野菜とか食べてるほうが安全な感じがするよな…。