映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

スコット・フランク監督「クイーンズ・ギャンビット」2759本目<KINENOTE未登録>

もう映画ブログとはいえないかもしれませんが。ネットで話題のNeflixオリジナルドラマ「クイーンズ・ギャンビット」見てみました。1~7話ぶっ続けで(笑)

面白かったです。孤児がチェスを覚えて、その天才的才能だけでどんどんのし上がりつつ、自らは押しつぶされそうになる。主役の「アニャ・テイラー・ジョイビル・キャンプ」が目が大きすぎるマンガ顔で愛嬌があるんですよね。いや、Xboxあたりのゲームキャラクターの主人公顔だ。この顔は受け入れられるわ。それと、オシャレに目覚めてからの服が可愛すぎる!

彼と全米チャンピオンを争うベニー役のトーマス・ブロディ・サングスター、ちょっとリバー・フェニックスの若い頃みたいじゃないですか?彼女と関わる他の男たちもなかなか素敵。

プロのチェスプレイヤーって、ギャンブラーみたいなものかも。勝ち負けで収入が極端に変わる。勝ったお金で、次の試合への恐怖を酒でごまかす。

<以下ネタバレ>

母を失ってから、素敵な男たちも彼女のよりどころにはなり切れず、どん底の彼女を救ったのは孤児院で一緒だった黒人の親友ジョリーンでした。彼女が”出資”した、ロースクールに行くつもりの資金を、彼女は返すことができたのでした。

才能って何だろう。どの程度の才能から才能と呼ぶんだろう。普遍的な、天才の重圧っていうテーマを描く作品はこれからもたくさんあるだろうけど、この作品は最後にやっとほっとすることができました。