映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

本多猪四郎 監督「モスラ対ゴジラ」2778本目

「モスラ」割と最近見たはずなのに、見覚えがないな…と思ったら、これじゃなかった。モスラの出る映画って10本も作られたんですね。この映画は、小美人の服装が花みたいですごく可愛いし、モスラの造形も愛嬌があります。モスラの卵も小じゃれたイースターエッグみたい。出演者たちも清潔感があふれていて、さわやかな青少年向け映画というおもむきです。星百合子はちょっとふっくらして、NHKを辞めた有働アナに似てる。宝田明は優等生的な二枚目だし、小泉博はなんとなく若い頃の近藤真彦に似てるけど、もっと真面目っぽい(笑)。

しかしこの”未開の島の土人”キャラ、これより少し前のハリウッド映画でも白人が顔を黒く塗って同じようなのを演じてたけど、今ではあまりにpolitically incorrectすぎて、なんだか照れますね…。南太平洋ふう(今でもディズニーランドのTiki houseとかはこの感じ)で、ハワイとかトンガとかを思わせるキャラクター設定。

この映画のゴジラってよくできていて、柔らかい動きといい、自然な体表の感じといい、攻撃を受けたら痛そうで、モスラとともに観客の共感を集めたものと思われます。

なんとなく全体的に、好感度高い作品でした。土人ショックだけは、アレですが、なにしろ小美人が可愛すぎる。

(卵を、返してください、お願いです)「変な声を出すな」「いえ、私は何も」のところが好き。

モスラ対ゴジラ

モスラ対ゴジラ

  • 発売日: 2014/04/23
  • メディア: Prime Video