映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

三木孝浩 監督「ソラニン」2809本目

だいぶ前に見ようと思ってそのままになっていた作品。そうやっているうちに10年も経ってしまったのか。

「さよならくちびる」とか「BECK」とか、近いジャンルの作品ってちょくちょく見てるけど、そうかこの頃はバンド女子は宮崎あおいのイメージだったのか。高良健吾は「フィッシュストーリー」のバンドマン役が妙にはまってたし、桐谷健太は「BECK」でいちばんミュージシャンぽかったので、よいキャスティングなんじゃないか。(なんでサンボマスターがベースなのかw)

バンドマンの彼女、という職業?のようなもの。自分でもOLやったりしてるけど、どーもキャラの強い男の従属物っぽい気がしてモヤモヤします。でも練習だけしながらライブをやらない、バイト生活の男ってのも、そっちのほうが相当不安だろうな。

宮崎あおいって可愛くてふわっとした役を与えられることも多いけど、一番はまるのは「ユリイカ」とか「怒り」とかの、とてつもない重いものを背負わされてもみくちゃになっている演技だと思ってるので、この役は実はアリなほうかもしれない。

バンド小僧たち、バンド少女たちはその後いつどうやって、バンドやってないおじさんおばさんになっていくんだろう。私はどうやって働くおばさんになって、働かないおばさんになったんだろう。働かないおばさん、いつまで続けられるんだろう?ライブハウスに通ってたあの頃のみんなはどんな大人になったんだろう。若い頃はとりあえず辞めて、その後長く勤められる仕事を見つけたり、おとなしい主婦になったりするものかと思ってたけど、本当にみんな安定してるのかな。みんな生きてんのかな。

レコード会社のディレクターが井浦新、高良健吾の父が財津和夫っていうのは、とてもはまってました!

ソラニン

ソラニン

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video