映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

マイケル・ウィナー監督「死海殺人事件」2830本目

ひとりアガサ・クリスティ特集、とびとびに継続中。定番のピーター・ユスチノフがポワロです。

死海ってヨルダンにあるんだよね?パレスチナの話ばかりしてるのは、死海はじつはイスラエルとヨルダンの国境にあるから…と思ってよく調べてみたら、このときイスラエルはまだ存在してなかったんだ!原作が書かれたのが1938年、建国が1948年なので、英国統治下パレスチナだったんだ、ここは。そしてヨルダンも当時は英国領パレスチナの一部で、独立が1946年。死海の両岸が当時は英国統治下になったから、イギリス人の団体がこれほど大きな顔をしてのし歩いてたわけだ…。

また癖の強いおばちゃんたちが登場しますね。しかしこの映画では、犯人と動機に関するヒントがわかりやすくて、1回で十分なのに回想シーンまで。いやこれはひっかけか?

<以下ネタバレよりわかりやすい指摘>

なんといっても、ビッグ・ネームの俳優がローレン・バコールしかいない。キャリー・フィッシャーはスター・ウォーズ出演後といっても、デイジー・リドレーが「フォースの覚醒」後に「オリエント急行殺人事件」に出ても若い家庭教師役の地味な扱いだったのと同様。この類推できちゃう感じは、日本のテレビドラマに近いな…。

ところで、最初に殺される大富豪の未亡人を演じたのはパイパー・ローリー、名前は知らなかったけど「ツイン・ピークス」で日本人投資家の仮装までやる欲深いおばさん役だった人だ!

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  • 発売日: 2012/05/11
  • メディア: DVD