映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

森崎東監督「生きてるうちが花なのよ死んだらそれまでよ党宣言」2835本目

1985年作品。まるで「男はつらいよ」みたいな雰囲気で始まります。これは名古屋の沖縄集落が舞台なんだ。

担任の先生を誘拐して身代金で儲けようとする不良高校生、ヌードダンサーが町に帰ってきて原発ジプシーと結婚するという。これって1985年のリアルかもなぁ。原発ジプシーか製薬会社の治験がいい金になる、とバンド仲間界隈で言ってた人たちがいた時代だ。平田満は1982年の「鎌田行進曲」以来、かばん持ち的な役柄が多いんだろうな。

いろいろ考えながら見たけど、割とわちゃわちゃしていて、大きな感動とか納得とかはないまま終わっちゃったな。

「パイナップル・ツアーズ」とか、あの頃ちょっと流行った沖縄ブームと草の根社会ドラマを組み合わせた、この時代らしい作品だなという印象でした。