映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

シドニー・サルコウ監督「地球最後の男」2871本目

1964年の作品。原作のタイトルは「吸血鬼」だそうですが、これはまごうことなきゾンビ映画だ。感染症だし。”敵”たちがこんなに弱いのは、数年前からすでに人間はほぼいなくなっていて、血を吸えないため弱り切ってるという設定なのか。(後で、感染すると目が見えなくなるというエピソードがあるので、蘇ってからも良く見えないのかな)

邦題だけタイトル落ちかと思ったら原題も同じなので、これは途中でヒネリがあるということか。(→当たり)

最近のゾンビ映画は、①ゾンビの方が優勢、②自分もやられたところで奴らの仲間ゾンビになるだけ、③どっちにしてもいつかはやられる…などの理由でさっさとゾンビ側に転向する人も出てきますが、昔はありえなかったんだろうな。地球防衛軍がショッカーに寝返るみたいなもんだから。

この作品はいろんな期待や予想を裏切って、アンチクライマックスに持っていくところが見事ですね。

地球最後の男(字幕版)

地球最後の男(字幕版)

  • 発売日: 2020/12/08
  • メディア: Prime Video