映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

宝塚歌劇団花組公演「ポーの一族」2900本目

宝塚は、大ファンの友人がいて(というか友人がはまって)3年くらい前からたまに劇場に行ったり、彼女からBlu-rayを借りたりしてるんだけど、ここはKINENOTEのミラーサイトみたいにしてたので感想は書いてませんでした。でも最近はNetflixやAmazonプライム限定コンテンツも書くようにしたので、宝塚の感想も書くことにします。

「ポーの一族」は最近原作を全部読んで、友人たちとも何かと話題にしてたら、友人が(べつに頼んでないけど)見ろと貸してくれたので、2018年に初めて舞台化されて話題になった(ちょうど原作も連載再開!)作品を見ました。

感想。

友人がはまってるのは月組で、ほかに宙組と月組も見たことあるけど、花組公演は初めて。

グレンスミス一族(ポー一族の研究者と言っても過言ではない)を冒頭やはしばしに登場させて彼らを語らせることによって、「これまでのあらすじ」にするのって、なかなかよく考えた構成ですね。でも、ストーリーをあらかじめ知らなかったら「??」のままかも。知らないで見る人はあまりいないかもしれないけど。。。なにしろ舞台が長い。歌舞伎の通し公演みたいに長い。長編をしっかり舞台化してますから。

エドガーはイメージより笑いすぎで、メリーベルはぶりっこすぎてるというか、ものすごくクールな兄弟という設定なので、全体にもう少し静かな雰囲気でもよかったのでは。

花組トップの明日海りおと仙名彩世がエドガーとシーラ夫人(最愛の妹メリーベルじゃなくて。)を演じてるんだな。義理の母なのに。それほど重要な役どころじゃない気がするけど。明日海りおは華やかできれいだけど、笑顔が多すぎて、すごくニヒルな性格のはずのエドガーには見えない。。。
そして次の世代のトップ(すでに前述の二人は退団)の柚香光と華優希がアランとメリーベルか。アランとシーラ夫人はいいけど、エドガーとメリーベルはあんまりハマり役に思えないなぁ…。メリーベルは顎が割れててゲルマン系っぽい。素顔は可愛いのに、宝塚メイクが似合わなくて気の毒。。。

で、大老ポーを演じてる年配に見える人は、きっと「専科」所属、と思ったらやっぱりそうでした。私も少しは宝塚のことがわかってきたかしら。

普通はお芝居+レビューで構成されてるけど、今回はレビューがなくて、ポーの一族のまま階段に行く(※宝塚に必須な孔雀の羽を背負って降りてくるやつ)のは意外だったけど、ポーの一族と一緒に何のテーマをレビューとして組み合わせるかって難しすぎるからこれで正解だと思う。しかし「ポーの一族」の大きいロゴの前で華やかな大勢のダンスとか、階段とかってちょっとイメージ違ってて面白いです。