映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

宝塚歌劇団花組公演「はいからさんが通る」2901本目

こちらも友人が貸してくれたもの。「ポーの一族」より2年後の同じ花組公演です。今回は花組トップが交代していて、「ポーの一族」でアランとメリーベルを演じてた人たちがトップで主役なわけですね。はいからさんはあまりちゃんと筋を知らないけど、この大正ロマンな雰囲気はいいですね。伊集院静じゃない、伊集院光でもない、伊集院忍を演じるのは柚香光(光と書いてレイ)。アランのとき可愛いなーと思ってました。主役のはいからさん、紅緒を演じるのは華優希。(この子早くも退団が決まってるらしい)

ほかに、「ポー」でも印象に残ってた丸顔の音くり寿って子は、なんとなくぱっと明るくて声がよく通るので、はいからさんでも印象に残ります。

この作品にも「専科」の人が出てる。弁慶みたいな、伊集院の祖父を演じてる人が専科なのね。専科って長くいる人が多い不思議な組らしい。若者が演じてないなと思ったらだいたい専科の方です。 

原作はマンガもアニメもそれほど熱心に見なかったので結末を知らなかったんだけど、後半やたら大河ドラマになってたんですね。舞台はかなり忠実に踏襲してるみたいです。私の想像では、きっとこの少し前に公開された「戦争と平和」とかのロシアの壮大な映画に影響を受けて、原作者は舞台を世界にというかロシアに広げてしまったのに違いない。でもそのお陰で、宝塚にはぴったりのロマン大作になったなぁと思います。 

これも最後そのまま階段に行くのね。コロナのど真ん中、感染者も出てしまって中断した後の舞台で、出演者も観客もやっとの再開に感無量といった感じのアンコールも収録されていました。