<ネタバレあります>
けっこう前、27年も前の1994年の作品。ウディ・アレンがジョン・キューザックに憑依するのですが、舞台が”古き良き(悪き)禁酒法時代のアメリカ”なので、少し甘くほろ苦いロマンチックで、ロマンチック皆無の最近の作品と比べると、ウディ・アレン初期~中期作品、という印象です。
この映画のヒロインのオリーブ嬢は誰かみたいだと思ったら、まるでミア・ファローを演じてるみたいですね。わざとかな?というくらいバカっぽい話し方、鼻にかかったトロンとした声色…。
これ、「マンク」とベースが同じですね。ギャングの親分が金を出して自分の愛人を女優に仕立て上げるけど、うまくいくはずもない、という。ウディ・アレンが憑依したハーマン・J・マンキウィッツをジョン・キューザックが演じてる。ジョン・キューザックも、情けない男を演じさせたらなかなかな俳優だと思いますが、最近あんまり見ないなぁ。
しかし、大根役者の彼女が撃たれる、ってのがウディ・アレン式ブラックコメディなんですかね。「殺さなくてもいいじゃない」と観客の99%は思っただろうけど、その中の半数はちょっと痛快に感じたはず。この辺の思い切りはクエンティン・タランティーノやロバート・ロドリゲス的。
面白いけど、最近のアレン監督の作品のほうがもっと面白いんだよなぁ。。。。