映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ウェス・アンダーソン監督「ライフ・アクアティック」2962本目

なんで音楽がデヴィッド・ボウイなんだ?「ジギー・スターダスト」とか、およそ海の生活との縁が何一つなさそうなんだけど…。音楽担当はこれもDEVOのマーク・マザーズボウだ。(「レベル・レベル」のボサノバ風、なんかとても良い)最後のクレジットの長い楽曲リストを見ると、ボウイ以外にもDEVOとかいろんなアーティストの楽曲が使われてますね。

オーウェン・ウィルソンは「ミッドナイト・イン・パリ」の印象が一番強いし、ウディ・アレンの映画に複数出ているといっても、ウェス・アンダーソンの映画の方がだいぶ出てるようだ。

ウェス・アンダーソン監督の映画はどれも、木でできた人形たちが演じてるような無表情っぽさが前面にあるんだけど、その実、すごくエモーショナルで温かいものが根底にある。すごく語弊があると思うけど、自閉症の子の心の中を知ってその感受性の豊かさに驚いたとき、みたいな気持ち。すごく独特で少しとっつきにくいんだけど、それが「気取り」ではなくて本人の独特な感性なんだと気付いてからは、なんか味方したくなるし、これからも彼の映画を見続けようと思う。宇宙人めいたデヴィッド・ボウイもDEVOのマークも似た感じがある気がする。DEVOを聞いてた中学生の頃の自分も。(成長して世間ずれしたと思ってるけど、今の自分もそうかもしれない)

それにしても、常時トップレスの若い女性隊員についてのツッコミがないままだったと思うんだけど、あれは一体?

ライフ・アクアティック [DVD]

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  • 発売日: 2007/09/19
  • メディア: DVD