ベルトルッチ監督最後の作品。2013年。
感触は、巨匠の晩年の作品っていうより、ヨーロッパの気鋭の社会派新人監督の作品みたい。たった1週間のあいだに、目に見えるほど少年が成長するわけではないけど、「友だち」じゃない「きょうだい」との出会いで彼は「ひとり」ではなくなった。ひとりではないことを知った。
姉が口ずさむのは、デヴィッドボウイの「スペース・オディティ」のイタリア語の全然違う歌詞がついてるバージョン。 最後に流れるのはオリジナルの英語版。とてもいいんだけど、その一方、彼らはあまりにも不安定で、見ているこっちまで不安になるくらい危なっかしい。「ドリーマーズ」の少年少女たちと同じような世界だ。
晩年になると少年時代を描いた作品へと向かう監督っているよね、どういう気持ちなんだろうな…。