タイトルだけ見ると、なんとなくテリー・ギリアムの作品っぽくないですか?
前半は普通に見てたけど、CGデータ化された20年後にロビン・ライト(そのままの名前と姿で登場。「マルコビッチの穴」みたい)が砂漠で開かれる「未来学会議(コングレス)」への入口を通り、薬を口にしたところからアニメーションになります。カラフルな世界で虹色の魚が空を飛んだり…今敏の作品みたい。
肉体をスキャンしてCGキャラクターを作るところまでは理解できるけど、薬を飲むと特定の人のキャラクターになるってところに飛躍があって、6人目のロビン・ライトとしてコングレスに入場したあとの成り行きはリアルなロビン・ライトが薬を飲んで自分でみた幻覚の世界なのか、なんなのか、よくわからないまま、まあいいや、と物語は進んでいきます。
ニューヨークはシンガポールのガーデンズ・バイ・ザ・ベイみたいな熱帯庭園になってる。これ描くの楽しかっただろうな…。ロビン・ライトがそのまま登場したりするから、オリジナル作品かなと思ってしまうけど、原作は「惑星ソラリス」と同じ、スタニスワフ・レム。本のほうの感想を見てみても、この映画の原作という気がしません。
「解毒剤」で戻ってきたあとのリアルで荒れた世界…この感じ、「戦場でワルツを」の最後の最後の実写映像みたいで、なんだか急にしんみりしてしまいます。 アリ・フォルマンの語り口には、言葉にならない不思議な説得力がありますね。
さて、この映画の中でも語られていた「プリンセス・ブライド・ストーリー」を見てみるかな…。
進んでいきます。