映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

トニー・リチャードソン 監督「トム・ジョーンズの華麗な冒険」3024本目

むかしの映画で18世紀~19世紀を舞台にしたものって、賑やかだけどそれほどきらびやかでなくて、ちょっと入り込みづらい。この作品が、制作当時の1960年代のロンドンを舞台にリメイクされてたら、きっと「アルフィー」みたいな、今見るとまさにオシャレ!な映画になってたかもしれないんだけどなー(←まったくもってワガママだな私は)

この作品は、トム・ジョーンズという一介の捨て子が、女好きする性質で次々に身分の高い女性と恋愛を重ね、一方それを妬む人たちから足を引っ張られたりする。男に襲われて身を守ろうとして相手を死なせてしまい、あわや絞首刑…というところで助けが来る。巻き込まれ型だけど根に持たない、気のいいモテ男の生涯って感じかな。

ちょっと痛快だけど、今見るとあんまり名作って感じでもない。そういうところが、「時代」の違いなんでしょうね。