映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

本田孝義 監督「モバイルハウスのつくりかた」3037本目

せっかく映像があるのに、自分の考えを伝える上で何か図示するわけでも別の映像をはさむでもなく、ただひたすら「モバイルハウス」を作りつつある映像と、彼の主張が続く映画でした。なんか違和感があるのは、最初から最後までこの坂口恭平という人がしゃべり続けてるからかな。言葉で取り囲まれるようで、私は苦手だなぁ…。聞きながら、なんとなく、この人は多分その後モバイルハウスに興味を失って他のことを始めるだろうなという気もしました。

その後彼自身が躁鬱症を公言してそれとの闘いをつづった本を出していることを知って、なんとなく腑に落ちました。途切れなくひたすら、全能感でしゃべり続けてる感じだったから。そうした後に鬱がくるときって辛いだろうな。。私は自分が躁鬱だと思ったことはないけど、有頂天の後の絶望は私でも何度かは味わったことがあるので、そこから想像してみることだけはできる。

モバイルハウスは、この映画で提唱されている建材店調達のやり方もあるけど、軽トラを改造したミニキャンピングカーとか、自分で建てるログハウスキットもある。3万円の材料が買える人のうち、ログハウスキットやキャンピングカーをローンで買える人もけっこういるんじゃないかと思う。私もいろんな選択肢を考えてる。昨日、占いで「てんびん座(私)は本質的に旅人で、ひとつのところにいすわることができない」と言われてその通りだと思った。みんな同じではないんだろうなと思ってたけど。

というわけで、私の理想のねぐら探しはつづく。。。