映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

細田守監督「サマーウォーズ」3068本目

なぜか見ないままきてました。先日映像業界の人たちとおしゃべりしたとき、「細田守はこの作品がピークだった」で盛り上がってたので、さっそくVODで見てみます。やっと夏らしくなってきたし。

結論。すごく面白かった。人物たちもOZの世界も、なんだかウキウキゾクゾクするものがあって、すごい高揚感がつづく作品でした。べらぼうに壮大な世界なのになぜ花札で勝負するのか全然わからないけど、こういう”なんじゃこれ感”って、面白い世界にはつきものです。

主人公の、数学の天才だけどそれ以外はからっきしっていうキャラクターも(「フィッシュストーリー」にもあったな)、彼が憧れる先輩もエヴァのアスカみたいに元気過ぎないあたり、リアリティあります。舞台がむだに田舎ってのもなんかよくて、大勢の親戚やおばあちゃんの温かさの中で、帰省したみたいにくつろいでしまう。

OZって村上隆のアートみたいにカラフルでにぎやかで薄っぺらい感じで良い。敵がUS国防総省のAIってのも良い。ノリはなんか、ドラえもんの映画化作品みたいな感じだな。 

もと少年たちが目を輝かせて語り続けるわけだ。見て良かった。

サマーウォーズ

サマーウォーズ

  • 神木隆之介
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