映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ポール・フェイグ 監督「スパイ」3072本目

だいぶ前に見て面白かったやつ。U-NEXTの視聴期限がまもなく切れるのでもう一度見てみます。冒頭の「なんで撃っちゃったの!」でまた吹き出してしまった。真面目なスパイ映画だと思いながら見るとこの意外性で笑えるんだけど、だんだん笑いを期待しながら見るようになるとつまらなくなってくるんだよな~。本当に視聴者っていいかげん(私のことだ)。

花粉症の薬を飲み忘れるのはまだしも、CIA(もどき)の管理室がコウモリだらけだとか、ないだろってこともありますが、エージェントの動きをすべて把握して管制室から指示を送ってるのとかドローン攻撃とかはありそう。

メリッサ・マッカーシーが出る作品はどれも明るくて底がなくて、楽しい。しかしポール・フェイグ監督の作品はわりと下品な笑いにいきがちじゃないですか?(「ブライズメイド」のことだけど)一方のジュード・ロウはこのあたりから本格的にコメディアン気質が板についてきたのでは?と思いました。

裏切りに次ぐ裏切りも、スパイ映画のパロディ。マッカーシーが何度身分を変えさせられても、どれも”パッとしないおばちゃん”ばっかり。…意外性の妙味なんだよな。最初の「ゴーストバスターズ」でマシュマロマンが極悪妖怪として現れたときみたいな、頭を殴られたような面白み。最初の一回しか効かないんだけどね!

…久々に見られて満足しました。