冒頭の、オープンカーで風光明媚な土地を走りゆくブラピとアンジー。フランス映画みたいだ…。このときアンジーの名義には「ピット」が入っている。几帳面な。
彼女のプロフィールを見ると、10代の頃に鬱をわずらったなど、この映画の主人公をほうふつとさせる情報がいくつかある。でも、自伝的作品と言ってしまうとあまりにも単純すぎる気もする。彼女は、アンジェリーナ・ジョリー(・ピット)版「こわれゆく女」(ジョン・カサヴェテスとジーナ・ローランズのやつね)を、自分なりにリアルに作れると思ったのかも。なんて考えてみたり。
「こわれゆく女」は繊細な妻が美しかったけど、女性から見て共感できる部分はほとんどなかった。一方この映画には、終わりかけている関係にすがりつく、とまで言わないまでも、”あのすばらしい愛をもう一度”と夢みている女性のリアリティがあります。共感しようにも、ここまで豪華にかつ狂おしい思いなんて、したことないからわからないけど。
この映画に出演するブラピの男気に拍手を送りたいです。