映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ジュリアン・シュナーベル 監督「永遠の門 ゴッホの見た未来」3189本目

「潜水服は蝶の夢を見る」など、私のわりと好きな作品をたくさん撮ってるシュナーベル監督。ゴッホは幸せに生きた人ではないってわかってるから、見るのがちょっとツライなぁ(「潜水服」もだけど)、でも、ゴッホが見た本物の糸杉が見てみたいと思って見てみることに。

ゴッホって37歳で亡くなったんだよね?この映画の撮影時のウィレム・デフォー63歳は彼のお父さんくらいの年齢だ。苦悩するゴッホの容貌はこんなふうだったんだろうか?という解釈もあるだろうけど、まだお肌つるつるなのに病を得て青白く、若さと狂気が同居していたゴッホ像が見てみたかったな。

なんだか、やっと天国に行けてよかったね、という気持ちになる終わり方でした。

彼のように葛藤して、有名になることもなく亡くなって、今も誰にも注目されていない天才画家がたくさんいるのかもな…。