映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ダニス・タノヴィッチ監督「ノー・マンズ・ランド」 3242本目

ここしばらく、U-NEXTを離れて、TSUTAYA宅配レンタルの「見たい」リストに入れっぱなしだったものを大量に借りたのを見てます。(今朝から家のネットに障害が出てるので、ちょうどよかった)U-NEXTにもAmazonプライムにも入っていなくて、宅配レンタルでもすぐに借りられず「品薄」になってたものが多い…結果、ヨーロッパや中東の監督の、比較的見た人が少ない一連の作品が届いています。これがなかなかどれも面白いんですよ。レビューの評点が高かったものが多くて、新しい世界に出会えるのはやっぱりKINENOTEのレビュアーのみなさんのおかげだなぁ。

この映画はブラックユーモアの世界でした。血の気の多い両軍の兵士たちが、隙を見てすぐに相手やマスコミや国連軍を打とうとして結局やられてしまった一方、命はあるけど死んだも同然という気持ちで(おそらく)地雷の上に横たわったままの兵士一人が残される…。

寝入ってしまって寝返りでもすれば、すべてが終わる。逆に横たわったまま凍死や餓死してしまった場合、後世の誰かが遺体をどかしたときに大きな悲劇が起こることになる。

現実的な解としては、分厚くて重量のある鉄板か何か彼の体の下に通して、地雷が彼がいなくなったことに気づかないうちに立ち去る、かなぁ?