若さはバカだ。バカとバカのぶつかりあいだ。
松岡茉優はいいですね。普通っぽい女の子も、こじらせた女の子も、複雑な生い立ちの女の子も、そこで生きてるように演じてくれる。よしかは、面倒くさ可愛いなぁ。ある意味理想の若い女の子とも思える。渡辺大知も、べつにカッコよくない隣の部署の人として必死にそこにいてくれた感じ。
綿矢りさの小説は、いつもグッとくるくらい面白いのだ。映画化してもなにも損なわれてない。どうしてこんなに、人やできごとを面白く書けるんだろう。
なかなか、ここまで心の声を明確に意識できないでいいカッコの上塗りを重ねる人がほとんどだろうし、こんな風にぶつかってわかりあっていける人ばかりじゃないから、こいつらバカだと思いつつ、うらやましいんだよね。
彼女は、こんな茶番で会社をやめたっていいのだ。そんな彼女をずっと見つめていたいという奇特な男に出会えてよかった。おめでとう、という映画でした。