<結末にふれています>
全然期待しないで見たんだけど、とても面白かった。
ジェニファー・ロペスの完璧なゴージャスさ。その一方、コンスタンス・ウーのおぼこいパッツン前髪が、多分「不器用なアジアの女の子」っぽくて、ストリッパー初心者だったり、どんどん重い犯罪に手を染めるのをためらったりするのも見ている私たちの感覚に近くて、共感につながるのかも。
しかし共感度高い…彼女たちがストリッパーとして活動してるときの楽屋トークも、女子同士のイジワルとか無くてみんないい子だし、リーマンショック後に犯罪に手を染めていくのも、”仕方がない”とまで感じてしまう。見せ方がうまいんだと思う(例:デスティニーのおばあさんのイケてる発言にラモーナが「最高!」って盛り上がる場面とか、ラテン系アメリカ人にもアジア系アメリカ人にも共感しかない)
ウォール街で肩ひじ張って儲けて、クラブでお金をばらまくのがカッコいいと勘違いして調子に乗ってたらぼったくられる男たちも、悪いことしたわけじゃないのに勧善懲悪感がある。
裏切って堅気になったデスティニーが、年月を経てラモーナと和解しようと思う結末も、なんだかホロリ。ゴージャスな場面は徹底的に豪華で、人が死ぬほどの痛みはなく、反省もあるので心が痛まないという…娯楽映画の王道中の王道です。いいと思う。
ただ…そろそろ、ぼったくられた男たちというか「カチカチ山のたぬきの方」が報われる作品も、誰か作ってあげたほうがいいんじゃないかしら…。すでにあるかな?