沖田修一監督らしい作品だった。やっぱ好きだな。タイトルは…そうか「大人は判ってくれない」の逆か。まさかのトリュフォーオマージュ!(原作の漫画が)
もかちゃんは明るくてちょっと三枚目っぽくて、もねちゃんの可哀想な演技させたらリリアン・ギッシュといい勝負(と私だけが思っている)の健気さと、いいコントラストだ。
主人公みなみちゃんが、まったく暗くならずに実の父に会いに行くのが筋の中心なんだけど、みんなきっと、みなみちゃんともじくんの初恋の甘酸っぱさにやられたんじゃないだろうか。これほど甘酸っぱい作品は、そんなにないんじゃなかな、特に最後の、二人が校舎の屋上で正座して、バカ笑いしながら、泣きながら、思いを打ち明けあう場面。この場面は映画史上に残っちゃったかもしれない。この辺の演出は原作があっても監督が生きてくる場面だし、よく幼児番組の脚本を書いてて、この間放送されてた「阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし」も書いた、ふじきみつ彦の脚本の妙もあるんじゃないかな。
監督の次の作品も楽しみです。(エキストラやったはずなんだけど制作発表もない…まさか立ち消えになったなんてことは…)