ユペール先生の出演作を見るのは、ライフワークの一つみたいになってる。女性としてあっぱれというか…鼻っ柱強くどんな役でも(というか、あえて常にアクの強い役を)演じ続ける彼女をリスペクトしています。
彼女が演じるブリジットはフランスの郊外で牛を育てる農家。たまたま知り合った若者に興味をもって、彼の住むパリをサプライズ訪問してみる!雰囲気は悪くなかったけど、自分が宿泊してるホテルで知り合ったデンマーク人ジェスパーに誘われて、パリの街を一緒に散策する。…そのデンマーク人を演じてるのは、どーも見たことあるなと思ったら、スウェーデンオリジナル版の「ミレニアム」3部作でリスベット(ノオミ・ラパス)にとって重要なミカエルを演じたミカエル・ニュクヴィスト。ミレニアムの著者のスティーグ・ラーソンは3作目を書き終えてから急逝したけど、ミカエルも2017年に亡くなってたんですね。なんてこった…。
全体的には優しい映画でした。特に、地味な生活のストレスに埋没している女性に優しいあたり、荻上直子的(「めがね」とか「かもめ食堂」とか)。この監督は男性の名前だと思うけど。ユペール先生も、気が強い妻の目にも涙、という弱さをちょっぴり覗かせたチャーミングなヒロイン像でしたね。