映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ダンカン・ジョーンズ監督「月に囚われた男」3401本目

<ネタバレあります>

この監督の「ミッション8ミニッツ」は見てたけど、デヴィッド・ボウイの息子の、あのゾーイだとは知らなかった。「8ミニッツ」も良くできた面白い作品だと思ったけど、これもまた引き込まれました。

サム・ロックウェルの、普通にやんちゃなところがいいですね。いい人でもあり悪い人でもある、近所にいそうな男。宇宙船のなかに妻でない女性がいたような場面では、「ソラリス」?って思ったけど、その星(月)には心象風景を具現化する沼はなかった。むしろエヴァンゲリオンの綾波・・・。

綾波がおっさんだったら?というより、月の基地にずっと作業を続けられる人間を置きたいときにどうすればいいか?という疑問から出たSF的な解答か。

サム・ロックウェルの心理的葛藤が、普通の男としてリアリティを感じさせました。結末は「多くを語らず」という感じだったけど、それより妻&娘のところにいた「パパ」が彼のオリジナルなのか、それとも別人なのかが、気になる・・・。

月に囚われた男 (字幕版)

月に囚われた男 (字幕版)

  • ケヴィン・スペイシー
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