映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

永井聡監督「キャラクター」3460本目

<ネタバレあります!>

エンドクレジットの中に「企画 川村元気」とあって納得した。この映画、キャラクター設定はいいと思うんですよ。必要以上に残虐なのも、最近の少年マンガはみんなそうだから(鬼滅の刃でさえ)驚きはない。でも、刑事が何の前触れもなくめった刺しにされて死んだり、刃渡り40センチくらいありそうな刃物で急所(肝臓とか)を刺されれば(オウムの村井みたいに)一刺しでも失血死するのに夫婦が生き延びたり、警察と同時に家に向かったのに到着する前にめった刺しにする時間があったり。いろいろ、観客の感情をコントロールするためだけの不自然なサプライズが多くて腑に落ちない。

菅田将暉はこれより後にテレビで放送された「ミステリと言う勿れ」(最近テレビドラマを見るのだ)での髪型と同じなので妙に見慣れてたけど、彼はいつも良いです。FUKASEすごく良いですね。彼の動物みたいな純真さが大人として見ると変わって見えて、いい意味ではまり役でした。

お腹の中の赤ちゃんについては、過去のある村の事件の話が出たときからわかっていたので、やっぱりなという感じ。

面白いかと言われたら面白かったけど、こんなに必然性のないストーリー運びではなぁ。

FUKASEにはもっと映画に出てほしいです。彼はほんとに面白い。

キャラクター