映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

アジョイ・ボーズ監督「ビートルズとインド」3489本目<KINENOTE未掲載>

U-NEXTに出てたので興味深く見ました。ちょうど「ビートルズ・イン・インド」という別の映画が近々日本で公開されるとのこと。「イン・インド」は2020年、こっちは2021年なのでこっちのほうが新しい。

「超越瞑想」が一気に世界的なブームになったのは、このドキュメンタリーでいうようにビートルズの影響だろうし、主宰者のスキャンダル(真偽のほどはともかく)で一気にキワモノ扱いされた後も、壺を売ったり財産を供出させるでもなく、今も生き続けているからには、瞑想としての効果はある程度認識されているのかもしれません。

瞑想、いろいろやったんですよ私。超越瞑想もやったし別の宗派?のものも。(今は何もやってない)超越瞑想は最初に10数万円というまとまった金額が必要だけど、すごく簡単で楽なのが良いです。ただ、はまるとさらに上級コースがあって、次々にお金がかかるのと(※受けなくても全く問題はない)、そこで説明される世の中や人間の仕組みの説明が、昔インドで考えられていたことそのままと思われ、今の私たちには「??」と感じられたりします。なんとなく、ちゃんとやればリラックスやストレス軽減効果はほぼ確実にあるので、後付けで理屈を説明しなくても良い、しない方がインド以外の文化のなかで育った者には受け入れやすい気がします。

近々公開される「イン・インド」は超越瞑想の実践者でありサポーターであるデヴィッド・リンチがプロデュースしてるというので、怖いもの見たさもあります。(彼の深層心理に瞑想で深く深く下りていくなんて、怖くないのかしら本人は・・・とか思ってしまうけど、底の底には静かで美しいものが流れてるのかもしれません)

こちらの作品の監督はカルカッタ生まれのインド人。自分たちが大事にしてきた哲学や音楽を否定しないでほしい、良さをわかってほしい、という気持ちが伝わってくる映画でした。