「グリース」の次にこっちも見直してみる。ジョン・トラボルタの髪型が妙につるんと整えてあって「普通の人々」のお母さんみたいだ。「グリース」よりさらに、ベトナム戦争後のエアポケットのように穏やかなアメリカを写してるような街角や人々がなんともじわじわ来ます。
そしてこの時代は幼い私が、洋楽のヒットチャートを追っかけていた時代。この映画のなかのビージーズの曲とか、好きだったわけでもないのに全部歌えてしまうのが怖いくらいだ。「運命’76」とかはこの映画のための曲ではないと思うけど、その後10年ほど経たないと自分で”ディスコ”足を踏み入れることもなかったのでした、
ディスコダンス大会のトラボルタ組は、3組しか見てないけど明らかに3位だ。プエルトリコのふたりも良かったけど最初に踊ったブラックカップルもうまかった。「地元を勝たせようとしたんだ、俺たちは2位なのに」と言ってもまだ不公平感あるなぁ。
カソリックの神父であることを棄てた兄、彼を(通じて神を)崇拝し、橋の上ではしゃいで危険を呼び寄せてしまう友人と、社会派の側面もある作品だけど、描き方がひとつひとつストレートでヒネリがない。兄とその友人とか、なんか結び付けて新しい運命の枝分かれを考えてみてもいいのに・・・。そういうストレートで素直な映画なのでした。