映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ジャン・リュック・ゴダール監督「メイド・イン・USA」3511本目

追悼ゴダールシリーズの続き。これは楽しい。なぜなら、ただでも可愛いアンナ・カリーナがあまりにも可愛い服を着てスパイごっこをしている感じが、もはやジャック・ドゥミやロジェ・ヴァディム監督作品、あるいはチェコ映画「ひなぎく」のようです。ゴダールの”女シリーズ”が可愛さに最高に振り切った作品、じゃないですか?

ポスタービジュアルにも使われてる、赤地にさまざまな原色の四角を載せたワンピースが最高に可愛いけど、マリアンヌ・フェイスフルが「アズ・ティアーズ・ゴー・バイ」を歌うカフェで着ている、細いストライプで襟と袖に水色のパイピングのワンピースもすごく可愛い。

ストーリーについては、やはり真剣に追う気になれず、女たちの可愛さだけを頼りに、ズルズルと引きずられるように最後まで見ました。小難しいというより、ファッション雑誌のグラビアの美少女にリアリティのない探偵ごっこをやらせてみました、としか思えない私は底が浅いんでしょうか・・・。

メイド・イン・USA

メイド・イン・USA

  • アンナ・カリーナ
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