映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ブライアン・デ・パルマ監督「ファントム・オブ・パラダイス」3532本目

またレンタルしてしまった。なんでこんなに好きなんだろう、この映画。

でも冒頭のリーゼントの「ジューシィ・フルーツ」の曲も、ウィンスロー(痛い目に遭う前の)がピアノを弾いてひとりで歌う曲も、あまり覚えてなかった。おかげで今回も「いい曲じゃん」と思って聞けました(記憶力・・・)。

改めて見ると、ウィンスローが着てるTシャツのイラストが変だし、彼が曲を持ち込むレコード会社の名前は「デス・レコード」でロゴが死んだ小鳥の絵。(※後述のYouTube映像で元はSwan/Swan songレコードの予定だったとエドガー・ライトが語っています)ウィンスローの見た目はボブ・ウェルチだしジェシカ・ハーパーの名前は不死鳥フェニックスだけど見た目は「あんみつ姫」、と私は前回書いている。こんなにキャッチーな世界があるか。

サーフィン・ソングのときは黒髪リーゼントが全員金髪になってて、ビーチ・ボーイズ「っぽい」という以上にパクっている。そしてスワンはやっぱり、若い頃のヨーダというかAKIRAの登場人物かと思わせる、妖怪感があるんだよな。

ビーフと言う名のグラム・ロッカーは、当時のミュージシャンよりも、「ベルベット・ゴールドマイン」のユアン・マグレガーに似てる。次のステージはカリガリ博士の舞台でハロウィンめいたメイクで現れる。「聖飢魔Ⅱ」だ・・・。

最後の舞台では、たくさん試写だか怪我人だかが出ているのに、誰も気にしないで楽しく踊り狂ってるのも変だ。

多分、そういうことがいちいち個人的にツボに入ってるんだと思う。ビッグ・リボウスキあたりにファンダムがあるならこの映画にもあるはずだ。私は参加する資格がある。と思ってググったらFacebookに「Phantompalooza」というファングループがあって、「ジューシィフルーツ」ボーカルを演じた人を招いて上映会とかやってるらしい。(ファンのことをphanと綴ってる)公開当初アメリカではすぐ終わったのにカナダでは4か月のロングラン、サウンドトラックは(なぜかウィニペグでバカ売れしたおかげで)ゴールドディスクにまでなったとのこと。エドガー・ライトがこの映画への愛を語るYouTubeクリップも紹介されてる。ウィニペグ住みたい・・・

エンドロールの最後まで、子供の頃に大好きだったアニメのエンドロールを見てるような気分で(やたらアップテンポな曲が流れてるからか)、やっぱり隅々まで好きなのでした。

これ・・・ハロウィンに見るべきだな絶対。(なんとなく)

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