映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ジョー・ダンテ監督「マチネー 土曜の午後はキッスで始まる」3535本目

冒頭にオーソンウェルズふうに登場するジョン・グッドマン。映画館の子どもたちが彼が紹介する恐怖映画の予告編に戦慄する・・・。さっき見た「ラスト・アクション・ヒーロー」の続きみたいだ。この劇中映画「MANT!」(アリ人間)が「ザ・フライ」ばりの、この時代のSFっぽくてすごくいいのです。DVD借りたら特典映像としてこの「MANT」だけ通しで見られてすごく満足感ありました。

本編のほうは、そんな映画ばかり撮っている監督と、そんな映画ばかり見ている少年や「MANT」の上映館の人々のものがたりで、終始にぎやかで楽しく、ずっと何か事件が起こっては大騒ぎしてる映画でした。いい時代だなーってしみじみできる明るさがあるけど、終わってみるとあっさりしてる気もする。

一方、私は映画館に通ってた時期がとても短くて、小さい頃からこんな風に映画館の友だちだったわけじゃないので、懐かしいんじゃなくて憧れるような気持ちだな。だって映画高いんだもん・・・こんなに昔の映画が見られるようになったのは、大人になってお金をかせげるようになったのと、DVDやVODのおかげというしかない。今更だけどお礼申し上げます。最近は、どんな映画でも見られて当たり前くらいな気持ちになってた。業界のあらゆるチャンネルにいる方々に感謝だわ・・・。