映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

クリストファー・ボー 監督「特捜部Q カルテ番号64」3542本目

<ネタバレと言えそうなことを書いています>

シリーズ最高の作品と書いてる人も多い。私もそう思います。陰惨な死体もよくできてるけど、一番「人の琴線に触れる」作りになってる。

冒頭の、恋に夢中になっている若い男女に感情移入させておいての、彼女に対する冷血な仕打ち。いつもの「被害者が逆転して・・・」という残虐な殺人の連鎖に、心理的な納得感をうまく持たせてくれます。うまい。

カール警部補。いつもしかめ面、ろくなことを言わない。そんな彼が「謎を秘めた老女」と向かい合い、相棒アサドを介抱するからグッとくる。

この作品の監督、第5作は担当してないし、その後どんな活動をしてるかわからない・・・他の作品も見てみたいなぁ。

特捜部Q カルテ番号64(字幕版)