「トラスト・ミー」が低予算っぽかったのに比べて、この作品は冒頭からなんだか豪華です。アメリカ映画だけどユペール先輩が主演だし。彼女は10か月まで尼僧だったけど今はポルノ作家になったという女性。・・・「天国の門」とか出てたからか、こういう色情狂っぽい役柄も多いなぁ。
彼女は頭から血を流している男性を路上で拾う。彼は別のボブの女性に殺されかけた、らしい。・・・90年代的スタイリッシュ、ボブの若い女性、なんか「レオン」を作ろうとして「ワサビ」になってしまったような悪い予感がしてきますが、どこか突き抜けようとするでもなく、淡々と日々が続いていくのがハル・ハートリー作品の良いところかもしれません。
謎のギャングがからんできたり銃撃戦が始まったりするけど、結局誰かが救われるわけでもなく、なんとなくぼんやりした気持ちのまま終わってしまいます。やっぱり、アメリカの郊外のふつうの人々を描いた作品のほうが好きかも…。