ロシアの人たちってほんと面白い・・・って最近も友達と話したばかり。ドストエフスキーからは高い知性と思いこみの激しすぎる性格、さまざまな歴史書では大ざっぱな、雑といってもいいような行いを見て、バレエやクラシック音楽からは至高の繊細さを感じたのに、実際に行ったシベリア諸都市で会った人たちからは意外にも「ソビエト時代のほうが良かった」という言葉を聞きました。で、結局のところ「ロシアって・・・ほんとわからない。面白い。」という結論。なにかひどく人間味があふれ出している、だけど謎に危ない。
関係当局の人間が自宅にかかってきた電話でペラペラと事件の裏をしゃべってしまう、なんてのはまさに、私のイメージではロシア人がやっちまいそうなことだなぁ。それが事実だなんて認めるわけもないけど、CIAの仕業だと言われて信じる人がいるんだろうか。でもこの映画がアメリカで制作されてることから、そう連想する人がいてもおかしくはないと思います。
ナワリヌイとゼレンスキーの共通点もたくさんありそうだ。命を張ってわざわざロシアに戻るというヒロイズムを見ると、この人は美しく散ることを望んでるんだろうか、とさえ思います。アメリカ人にも英雄志向はあるけど、ここまでやることは自己犠牲を超えた自己破壊願望か、または、自分がロシアを救えるという、現状を見るとちょっと本気だと思えないくらいの大きな夢を大真面目に広げているのか。
そんな彼がちょっとまぶしく見えたりもします。だって日本ではみんなソンタクばかりして、大物も小物もみんな保身ばっかりしてるんだもん・・・。日本にももっと、計算なしでバカをやれる人が必要だけど、多分世に出る前につぶされてしまうんだろうな。