また見てしまった。とうとうDVD買ったし。しかし画質良くないな、またアマプラかU-NEXTに入らないかな~。(Blu-Ray買えばよかった)
また見たきっかけは、最近オペラとか見てる流れで劇団四季の「オペラ座の怪人」を見て、その原作も読んだらやっぱりこれを見直さないわけにはいかないだろう、ということです。
ガストン・ルルーが「オペラ座の怪人」を書いた1909年は明治時代なので、古典感があるのは当然で、この映画がつくられた1974年なんてつい最近に思えるけどもう50年前。どうりで出演者には物故者もいるわけだ。オリジナルにどっぷり浸ったあとだから違いがよくわかる今、思うに、一番の違いは当然「パラダイス」にはスワンという原作にない悪人がいるという点なんだけど、このミュージカルがベースとしているのは「オペラ座の怪人」というより、悪魔に魂を売って才能を手に入れた「ファウスト」(のカンタータ。ウィンスロー・リーチ作曲)だという点です。ファウストを「怪人」のフォーマットで描いたことが、ロックミュージカルへと変形したこと以上に大きな構造的な違いなんだな。
1970年代までのポピュラーミュージックの歴史をこの中でたどるのも面白いんですよね。多分毎回感想に同じこと書いてると思うけど・・・。
登場人物の素顔もキャラクターもみんなギャグマンガみたい、フェニックスとスワンは二頭身キャラでウィンスローだけがひょろっと背が高くて。エンディングのドタバタは、今思うと「ドリフの退場シーン」だ。コントの最後に全員一斉にずっこけて、アワアワしたまま舞台が回って歌手が登場する感じ。子どもが喜びそうな感覚のネタがぎゅうぎゅうに詰まってる。だから登場人物が死んでもなぜかちっとも悲壮感がない。わずか92分でちゃっちゃっと終わるのも良い。うーん、やっぱり最高だこの映画は。
KINENOTEのプロフィールに「好きな男性のタイプ:ウィンスロー・リーチ」って書いたのはあながち冗談でもなくて、こんな青い目で純真で、ここまで一途な人に命懸けで愛されたらきっと幸せだろうなーと思って。まじで。