映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

マイケル・ウィンターボトム監督「スペインは呼んでいる」3848本目

スペインに呼ばれて見てみました。今ちょうど、年末年始に貯金を取り崩して久しぶりのヨーロッパに行こうという暴挙を計画していて(経済的に暴挙といえよう)、マドリードからロンドンへのチケットが高すぎて泣きそう、でも他に選択肢はない、と思って払い戻し不可チケットを取った直後に、この人たちがフェリーでイギリスからスペインに渡るのを見て、「やられた!」。

でも、調べてみたら所要時間30時間だそうだ。ヘルシンキからエストニアのタリン(竹芝から伊豆大島ていど、数時間)くらいかと思ったら、小笠原だ。これは無理。ちょっとほっとしながら続きを見ます。

マイケル・ウィンターボトムって、私を恐れおののかせた映画トップ3に入る「日蔭の二人」や、仲間内の気楽でいいかんじの時間をつづってるけどオチがない「ひかりのまち」の監督だ。難民の少年を追った「イン・ディス・ワールド」や「いとしきエブリディ」もこの監督だ。一方この作品は、モキュメンタリーかな?実在の二人のコメディアン(どこ行っても大声でボケかましてる)が実在の映画や家族について話したり、実際にスペインで食事してワイン飲んで食事して(観光らしいことはほとんどしてない)いる様子を、ただ見ている映画。これけっこう気持ちいいんですよね。私は一人で旅行することが多くて、いつも丸くなってテーブルについてるけど、こんな風に背もたれにふんぞり返って大声で笑い合ったりできるのは、仲間と一緒だからなのだ。そんな気分をちょっと味わうことができます。

こんどの旅行は期間長めなので、冬だしついでにオーロラ見に北欧行くか、とか、マドリードから列車で南下してフェリーでモロッコ、とかこの二人並に私もいろいろ妄想してたのですが、アフリカ大陸はやめといたほうがよさそうだ…。イタリア編と湖水地方編も見てみたいけど、日本では難しいのかしら。。。

スペインは呼んでいる(字幕版)

スペインは呼んでいる(字幕版)

  • スティーブ・クーガン
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