映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

スパイク・リー監督「アメリカン・ユートピア」3851本目

また見た。素晴らしすぎる、やっぱり。現存するデヴィッド・バーンの集大成なんだろうな(変な言い方だけど)。楽器も歌詞も力強いけど、何より人間の声と動きに圧倒される。理不尽に若くして亡くなった人たちの名前の連呼は、何度聞いても涙が出る。

同じ時期に公開された美術の展覧会とコンサートとそのほかの舞台芸術と、映画やドラマと、いろいろなものを合わせても、これほど個人の考えが完成された形で提示されたものはなかったんじゃないだろうか、と思う。彼はまさに「芸術家」なんだな。

この人、生きてるうちにもう一つ、このレベルの新しいことができるだろうか?

アメリカン・ユートピア (字幕版)