映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

トニー・スコット監督「ハンガー」3861本目

どうも評点が低いんだけど、ボウイとドヌーヴなので一度見たいと思ってました。

まず、映像がすごく凝ってますね。濃すぎる感じもするし、ボウイの老人メイクはやりすぎな割に不自然で、特殊メイクのテクノロジーの進歩を考えると、今作ればさらに素晴らしく美しい映画になったんだろうなと思います。

ストーリーは(「ポーの一族」を数年前に読んだからか)少女マンガ的な美麗ファンタジーですが、実際に美麗な人たちが演じているので耽美的です。

ボウイやスーザン・サランドンの存在感が強くて、この映画の中心にいるのがドヌーヴだということに最後の最後に気づいてしまうありさまでしたが、彼ら彼女らの美しいときをフィルムに残してくれただけでも、見る価値はあったと思います。