映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

マンダキニ・ガーロット、クレモン・ガルグロー監督「バイヤーズ・クラブ」4071本目<KINENOTE未掲載>

これも「アジアンドキュメンタリーズ」から。

製作国はインドとフランスだけど舞台はオーストラリアのタスマニア。C型肝炎の特効薬が地元ではべらぼうな値段で売られているんだけど、特許権がおよばないインドではバカ安で売られていると知った男が、並行輸入(違法だけど)をもくろむ話。50分のドキュメンタリー中編です。

タイトルとあらすじから、「ダラス・バイヤーズ・クラブ(マシュー・マコノヒー主演。エイズ特効薬を運ぶ)」と「薬の神じゃない!(白血病の薬を輸入した中国の話)」を思い出します。どちらも、実話ベースらしい。世界中で同様の事件が起こってたんだなぁ。

「薬の神」では、売価の差がこれほどの大きさには見えなかったので、製薬会社だって大変なんだよと書いた気がしますが、こちらは月190万円 VS 月1万円というとんでもない差があって、私の目から見ても製薬会社が暴利をむさぼっているが明らかなので、並行輸入を応援したくなります。というか、リーズナブルな価格設定をしたほうが総数が多く売れるし味方も増えるし、結局そのほうが得。という計算がこの製薬会社にはできなかったんだろうか。

こういう流れを受けて、コロナウイルスのワクチンは各国政府が買い上げて国民に無料投与する形ができたのかも。(感染力の強い伝染病なので、扱いはもっと特別だったかもしれないけど)ファイザーやモデルナは、特許を独占して利益の増大だけをはかる嫌われ者の会社にはなってないと思う。

もし私がC型肝炎患者で、海外でリーズナブルな金額で薬が手に入るとわかっていたら、迷わず渡航してとりあえず現地療養だな。そして、持てるだけの薬を持って帰国して、心当たりの患者さんたちに配る。でも密輸、いや、並行輸入はもっと勇気いるなあ。今ならメルカリで海外輸出入も簡単にできるから、製薬会社の目を盗んで取引できるのかな…?