映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

イザベル・コイシェ監督「死ぬまでにしたい10のこと」475本目

もしも自分が余命宣告を受けたら、こんな風に過ごしたい…という夢とあこがれを描いた、美しくクリーンな映画でした。女性にしか作れない作品だと思います。

これほど生きることに対する欲をさらっと捨てられる人って、どれくらいいるんだろう。死にたくないよ〜って騒いで大泣きして、夫の再婚相手を勝手に想像して嫉妬したりしないのかな。

彼女は、優しい夫と可愛い子どもたちがいて、なんとか暮らせる仕事があって…学校にも行けなかったし父は刑務所だけど、足りることを知れば幸せだったといえるのかもしれない。
それでも、残された人たちは泣くだろうね。

主人公の母がデボラハリーに似てるなーと思って見てたら、本人だった。