2019-09-01から1ヶ月間の記事一覧
若い二人のやさしい愛情。キキ・レインが可憐でかわいい。守りたくなる女の子。だけど彼女には勇気がある。強い母にきちんとまっすぐ育てられて、自分自身も強い母になっていく。ファニーは彼女の幼馴染だけど、ある日彼が「一番美しい人と気づいた」という…
ショーン・ペンは俳優としてとても好きで、彼がどういう映画を作りたかったのか興味があった。冒頭のかんじ、私がインスタグラムでフォローしている欧米の冒険好きな人たちの写真みたいだ。びっくりするような絶景にいつも一人で挑んで、目が覚めるような写…
舞台はヨーロッパだけど、1930年のアメリカ映画。 「ヘルスエンジェルス」といえば、極悪暴走ギャングの名前だと思ったら、実際、関係ありました。あちこち探しまわって、「hells-angels.com」でやっと見つけたところによると、第二次大戦時にアメリカ軍にこ…
北国にしては、ちっとも寒くなさそう。Northと言ってもWestが西部と言うのと同様に、舞台となっているオレゴン州は北部アメリカなので、「北部アメリカの皇帝」でしょうか。(それじゃ座りが悪いので「北国の帝王」って邦題にする気持ちもわかる) それにし…
面白いなぁ。 全然期待しないで見たけど、なんでこんなに面白く感じるのか?大木実と宮口精二のコンビが地に足の着いた刑事たちらしく、旅館の人たちも銭湯の人たちも皆魅力的です。その中で、ひときわ地味で印象の薄い高峰秀子。いや、このままで終わるわけ…
<ネタバレあり> 1976年の作品。すごい時代の映画だなぁ。今はもう作れない。プロデュースしたのが「復讐するは我にあり」の今村昌平というのが、なるほどです。放送禁止用語バリバリってことより、17歳の全裸というのが今は無理。15歳のデビュー作から脱い…
原作を読んで、あの素晴らしい女性と一般男性の恋にうっとりとして、映画にしたいと思う気持ちもわかる。でも勇気要るよね。マリリン・モンローになれる女優が見つかるとは思えないから。この映画のミシェル・ウィリアムズは、いつものように、懊悩する弱い…
普段映画ばっかり見ている会社員の私ですが、実は「看取り士」の研修を受けている。だからこの映画を客観的に見るのは難しいんだけど、なかなか真っ正面から向き合うのが難しい「死」というものに近づいて、寄り添い、受け入れることをこの映画はあたたかく…
ヒッチコック作品もあと数本を残すのみ。心してゆっくり楽しまなくちゃ。 原題は「Suspicion」、疑惑。でも「断崖」のほうがヒッチコックっぽいドラマが期待できて、見に行くなら「断崖」のほうだな。邦題の勝ち。 ジョーン・フォンテーンの困り顔を見ている…
顔がたくさん、場所もたくさん、というのが原題なので、邦題はじつは直訳。顔たちがところどころにあるんじゃなくて、顔も「ところ」もいろいろ、という意味ですね? このおばちゃんとお兄ちゃんがどういう人なのか、全然知らないまま見ました。普通っぽいポ…
人から薦められでもしないと見ないよなぁこのタイトル。 主役は鶴田浩二。亡くなってもう30年たつんですね。亡くなって5年の高倉健や菅原文太より、最近名前を聞かないなと思ったけど、この年月を考えると仕方ないのかもしれません。 この映画は仁侠映画に…
面白かった。 設定もストーリーも面白く、いかにもなキャスティングもOK(原日出子ののんびりお母さん、加瀬亮の引きこもり、岸部一徳の逃げ腰お父さん、木竜麻生の真面目だけど現代的な娘)だけど、何より私が高く評価する「間合い」が最高でした。 特に、…
3部作の完結編だそうです。順番間違えた。<以下ネタバレ多め> これはあのジャンルイ・トランティニャンが出てます。彼は以前判事をやっていた時代に有罪の人を無罪にしたことが尾を引いている老人で、今は隣人が電話で愛人と話すのを盗聴することくらいし…
1979年の作品。桃井かおりが初々しくも度胸の据わった女を演じていて楽しい。樹木希林(もう「悠木千帆」じゃない)が置いていった男の子の父親を探す旅が、桃井かおりの子どもの頃の記憶をたどる旅につながり、ちょっとしんみりとしたりします。中国~九州…
ディートリッヒ様、細眉が今日もお麗しい。ディートリッヒ様は古今東西、世界一タバコをカッコよく吸う女性だな。 彼女の夫役のハーバート・マーシャルはつい先日のヒッチコックの「殺人!」に出てたサー・ジョンだ。彼女がよろめく紳士役はメルヴィン・ダグ…
1956年の作品。 いいなぁー。新珠美千代の小賢しい“悪女の深情け”、轟由紀子のおかみさんは暖かくて最高だし、芦川いづみは可憐でかわいい。三橋達也と植村謙二郎は弱いところもあるけど朴訥ないい男。この人たちを見つめる監督の視線のやさしさ。 しかし新…
はー、私はもうズブズブと映画沼の深みにはまる一方だ、と、この映画を見ながら思う。今あえてこの映画を掘り起こして見る人がいったいどれくらいいるんだろう。 でもこの映画、公開当時を覚えてる。たぶん、当時熱心に聞いてたロック界隈でもこの映画は話題…
ヒッチコックの古い映画を次々に見ています。ヒッチコックいいわ。大方有名な作品を見尽くした後にまだ、こうやって”ヒッチコックを見る楽しみ”を味わうことができる。エンターテイメント的な楽しみのある映画を作る監督は、こういう意味で偉いと思う。きっ…
1932年の作品。ゾクゾクするような古めかしい、傷んだ映像です。 これよりさらに古い「殺人!」は半ば無声映画のようだったけど、この映画はしっかりトーキーですね。おどろおどろしい音楽でお化け屋敷みたいです。 だんだん登場人物が増えていくので、混乱…
ここまで「作り込み」を排したドキュメンタリーもなかなかない。いや、外国のテレビのドキュメンタリーは「ノーナレ(ナレーションなし)」っていう潮流もあるみたいで、やっぱり誰の恣意も入ってない本当のことを知りたいっていう流れは強くなってきてるん…
川島なお美、いちばん美しかった頃の姿をこうやって美しい映像に残していけてよかった。彼女が亡くなったのと同じような年齢にさしかかってきて、友人のなかには健康診断でひっかかったという人もいます。この映画が公開された当時とは違う気持ちで、この映…
泥まみれの悪いテーマパークみたいだ。ギリギリ、大丈夫なところに線を引いてその中で映像を作っているので、突然の死や残酷な映像をびくびくと恐れながら見る必要はない。柵の中からジャングルを覗いてる観客みたいな気持ちで見ればいい。 こういう映画って…
痛いお話。日本でも40代、50代の女性の数名に一人がメアリーになりうる。 ここまでしぶとく、ひとつの家庭に入り込もうとしないで、途中であきらめる人ならその倍はいる。トム&ジェリーの夫妻は、冷静なように見えても、50の同僚が30の息子に手を出そうとし…
原題の直訳=会の名前は「ガーンジー島 文学と芋皮パイクラブ」か。 面白かったし、いい映画だった。 英国のはしっこの小さな島の「読書会」というだけで、思索深くユニークで地域に根差した、何かすごく珍しくて面白いことが始まる予感がしますよね。 推理…
えっパトリス・ルコントが監督?「髪結いの亭主」の?ということは安心して見ていいやつだな・・・。 テイストは「アダムス・ファミリー」とか「ナイトメア・ビフォー・クリスマス」と同じで、どうやったらポジティブを避けられるか考えて考えて作ったアニメ…
感動した・・・。こういうふうに、感情を抑えて抑えて作られた静かな映画ほど、深く刺さる。 東ベルリン出身の知り合いの夫妻は、壁が崩壊する前に教育を受けたので英語がほとんど話せない。仲良くなっても、当時のことは決して話さない。ベルリンで当時の生…
面白かったな。映画というのかこれは?ストーリーもいちおうあって、大団円はあるけど結末はなく、見せ所はたくさんあって下品も上品もある、暴力も愛もある、 芝居もあれば歌もある。ショーというかテレビ番組みたいなものですね。やっぱり、稲垣・香取・草…
うーむ、厳しい。一生懸命見たけど、場面場面は面白いけど、つまらなかった。この監督の映画で好きなのもあるのに、どうしてこうなるんだろう? それでもレンタルしたということは、誰かがどこかで勧めてたんだろうけど、今回はちょっと乗れなかったなぁ。す…
なんておそろしい。冒頭の映像、すごいですね。本物の津波を起こすことなく、こんな映像が撮れるんですね、今は。30年前の人なら、記録映像だと思って恐怖に震えたんじゃないでしょうか。 でもこの映画はいつものクリント・イーストウッドのドラマよりちょっ…
かの有名なロシアの作家ツルゲーネフの「はつ恋」の映画化。ほかにもいくつもありますが、これは1971年版で、ジョン・モルダー・ブラウンとドミニク・サンダが演じています。「早春」を見たらこっちも見たくなりまして。 少年はやっぱり初心だけど、こっちの…