映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

2012-10-01から1ヶ月間の記事一覧

ロベール・アンリコ監督「冒険者たち」121本目

1967年、フランス作品。 いわゆるアラン・ドロンが出てます。美しい。 小型機パイロットのアランドロン、小型飛行機のエンジンを1人で開発している中年男を演じているのがリノ・ヴァンチュラ、若くて美しく奔放なアーティストにジョアンナ・シムカス。彼女は…

中島哲也監督「下妻物語」120本目

2004年公開。 お、おもしれぇ。 ヤケに盛り上がってた映画ってのは、見ておくもんですね。 深田恭子の醒めたロリータっぷり、土屋アンナのバカヤンキーっぷり(すごく可愛い)が素晴らしいです。こういう映画作るのって楽しいだろうなぁ。この監督は・・・濱…

マルセル・カルネ監督「天井桟敷の人々」119本目

1945年フランス作品。 古い映画大好き。古ければ古いほどなんだか嬉しい!第二次大戦中に3年3カ月、16億円もかけて作られて、終戦の年に公開されたそうです。 冒頭からレトロで、描き眉の美女、小人のサーカスや盲目を装った物乞い・・・ゾクゾク、ワクワ…

マルセル・カルネ監督「嘆きのテレーズ」118本目

1952年フランス作品。白黒のコントラストの強い映像が、堅くて暗いヨーロッパの空気をよく表しているように思います。養女として育てられた家で、その家の虚弱体質の息子の嫁にされてしまったテレーズ。姑にいびられながらも凛とした美しさを持った女性。夫…

アンリ・ヴェルヌイユ 監督「ダンケルク」117本目

フランス・イタリア合作で、1963年公開。カラー作品です。昔の映画って、しょっぱなはあんまり面白そうじゃないものも多い・・・知ってる俳優がいなかったり、あっ!と思うような美しいショット、美しい出演者、すごい展開とかがないと、その世界に入って行…

リュック・ジャケ監督「きつねと私の12カ月」116本目

2007年のフランス作品。 山の中で暮らす少女が野生のキツネに心ひかれ、少しずつ仲良くなっていくのだが、愛するあまり人間の生活に引き込もうとしてしまい、悲劇が起こる・・・というストーリー。「愛する者を自分のために縛ってはいけない、ありのままの自…

青柳信雄監督「雲の上団五郎一座」115

1962年作品。 旅芸人一座のリーダー「雲の上団五郎」はエノケン。もう若くはありません。病気が悪化して、この映画の直後に右足を切断したそうです。 インチキっぽいプロデューサーにフランキー堺、小屋の社長がアチャコでその娘が水谷良重。劇団員に由利徹…

市川昆監督「プーサン」114

1953年作品。 この時代は、がれきの山を抜け出して未来を築こうという、希望に満ちた時代だったんじゃないの?当時の朝日新聞に連載されていた4コマ風刺マンガの映画化なのですが、せっかく大学を出てもウダツの上がらない主人公は失職し、好きな女性にも振…

エルンスト・ルビッチ監督「生きるべきか、死ぬべきか」113

なんと1942年、第二次大戦中のアメリカ作品。 「午前0時の映画祭」で見ました。 いやーまあアメリカってのはほんとにフリーダムな国だったんだな。 ナチスが台頭してきたポーランドの役者たちが、得意の演技を駆使しながら、スパイによる祖国の家族の迫害を…

フランソワ・トリュフォー監督「あこがれ・大人は判ってくれない」112

2本の作品が1枚のDVDに入ってるのを借りました。 「あこがれ」は短編で1958年公開、「大人は判ってくれない」は1959年公開。 なぜ借りたか思いだせないけど、感想です。画面が美しくてなんとも引き付けられます。 「あこがれ」で少年たちが憧れるショートカ…

クリスチャン・ジャック監督「花咲ける騎士道」111

1953年、フランス作品。中世フランスのある村に、腕っ節の強い美青年がやってきた。彼はしかもプレイボーイ。徴兵屋の娘に「あなたはフランス軍に入って王女と結婚する」と予言されて軍に入り、さまざまな場面で強さを発揮しながら王女の夫の座に近づいてい…

フェデリコ・フェリーニ監督「道」110

1954年のイタリア映画。ちょっと足りない女、ジェルソミーナ。彼女を引きまわす旅芸人の荒くれ者ザンパノ。荒くれ者なので、愛を知らない。何でも茶化す綱渡りの青年に腹を立ててしまい・・・ザンパノは1人になってしまい、ジェルソミーナを思って泣く・・・…